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2003年09月05日
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MATRIX
またテレビに向かって怒ってる。やれやれ・・・。 ウチの主人はいつもこう。 そんなにイライラするならニュースなんて見なけりゃいいのに。 "銀行員が億単位のカネを着服した?" なぜそこまで気づかないんだって?? 子会社小売店のバイトがレジからお金を抜いてますよ。 一度に5千円だから額が違う? でも抜くようになってもうすぐ2年だから そろそろ100万超えたんじゃない? わ! また怒った!! 聞えたのかと思った・・・。 聞えるハズはないんだけどね。 今度は何なの? "今度は政界の派閥争いが醜いって?" 自分は部下もうまくまとめられないのに・・・。 もっと言えば家庭内の調整も出来てないじゃない。 40人の部下はおろかたった5人の家族も調整出来ない。 そんな人が100人、1000人の調整で苦労してる人を それだけ見下ろした発言出来るのは或る意味スゴイね。 規模が大きいってだけで自分の身の回りとは 全く違うと思っちゃうのかな? 世の中って規模というか縮尺が違うだけ。 やってる事・起こってる事はほとんど一緒なんだよね。 政界って括りを会社や家族に置換えてみたらわかるよ。 それでもまだ政治家はグズだって言える? 「ジョンー!ゴハンよー!」 あ、ゴハンの時間だ。 もう行かなきゃ。 このままだと八つ当たりされそうだし奥さんトコ行こうっと。 犬の俺でもわかってるのに 「なぜ気づかない」 |
MATRIX
夏が終わって涼しい日が増えてきた 僕は秋がキライ 風が ほら風が戸の隙間から ピューピュー吹き込んできて 気が付くと僕の胸からも この風と同じ音がしている 「ワタルちゃん、胸が苦しくない? 喘息、大丈夫?」 ママにそう聞かれるとドキっとする そして耳をすますと 僕の胸からもピューピューと風の音がしている 苦しくて 息が吸えない 息が吐けない ベットでぜいぜいと喘いでいると ママが電話をしている声がしている 「ワタルが喘息の発作で苦しんでいるのよ! 父親でしょう! ・・・ ・・・」 その日の夜中にパパが帰ってきたみたい そういえば胸に風が吹いて苦しいときしかパパを見ていない 1週間ほどママがつきっきりで看病してくれて 僕は元気になった あれからパパは仕事が忙しくてまた全然帰ってこない ママと二人でも楽しいので僕は全然気にしていない ママの誕生日も近い10月のある日 僕を見つめながら不安そうにママが言った 「最近、急に寒くなってきたから ママ、心配だわ。ワタルちゃん、胸、大丈夫?」 ママにそう言われ 見つめられていると胸がドキドキしてきた そして気が付いたら 胸から風の音が ママの電話の声が遠くで聞こえる 「あなたはワタルがかわいくないの?! あの子がこんなに苦しんでいるのに」 胸の奥から 風の吹く音と一緒に 消えそうな小さな声が聞こえてきた だめだよ ママの不安そうな目を見つめちゃだめ ママの不安そうな声を聞いちゃだめ またひどく風が吹くから なぜ、気づかない |
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